BABAR ババール(フランス)

キャラクター

BABAR(ババール)

概要

ババールは、フランスの絵本作家ジャン・デ・ブリュノフ(Jean de Brunhoff)によって生み出され、後に息子のローラン・デ・ブリュノフ(Laurent de Brunhoff)によって引き継がれた、世界的に愛される象のキャラクターです。1931年にフランスで出版された『Histoire de Babar』(ババールの物語)がその始まりであり、以来、数多くの絵本、アニメーション、映画、さらには商品展開へと広がりを見せています。ババールは、単なる子供向けのキャラクターにとどまらず、その物語に込められた教訓や、洗練されたフランスのエスプリが、世代を超えて多くの人々に支持されています。

誕生と背景

ババールの物語は、ジャン・デ・ブリュノフが子供たちに語っていたお話が元になっています。彼の妻であったシシー(Cécile)が、その物語を絵本にすることを勧め、1931年に『Histoire de Babar』が刊行されました。この作品は、瞬く間にフランスでベストセラーとなり、その後、世界各国語に翻訳されていきました。ババールという名前は、ジャン・デ・ブリュノフが子供たちに「ババール」と呼んでもらっていたことが由来とされています。

物語の舞台は、アフリカのジャングルですが、ババールがパリに連れて行かれ、文明社会に触れることで、物語は独特の展開を見せます。この、原始的な自然と洗練された都会の対比が、ババールの物語の魅力の一つとなっています。デ・ブリュノフ親子によって描かれた、優雅で装飾的なイラストレーションは、フランスの芸術性を色濃く反映しており、絵本としての芸術的価値も高いと評価されています。

物語とキャラクター設定

ババールの物語は、幼い頃に母親を猟師に殺されてしまった象のババールが、偶然出会った親切な老婦人に引き取られ、パリで人間のように教育を受けるところから始まります。そこで彼は、高級な服を着こなし、自動車に乗り、カフェでコーヒーを飲むといった、文明社会の生活を学びます。しかし、ジャングルを懐かしむ気持ちも持ち合わせていました。

やがてジャングルに戻ったババールは、その知性と洗練された振る舞いによって、他の象たちの尊敬を集め、最終的には象の王様になります。王様になったババールは、ジャングルの発展と平和のために尽力します。彼は、長年の恋人であったセレスティーヌ(Céleste)と結婚し、たくさんの子供たち(ポンポン、ラモン、フロラ、アレクサンダーなど)に恵まれ、幸せな家庭を築きます。

ババールは、優しく、賢く、そして勇敢な象として描かれています。彼は、不正や不条理に対して立ち向かい、常に周りの人々に思いやりを持って接します。また、知恵を重んじ、教育の重要性を説く姿も描かれており、子供たちにとって理想的なロールモデルとなっています。セレスティーヌもまた、聡明で気丈な王妃として、ババールを支えます。

登場人物

ババール

物語の主人公であり、象の王様。幼い頃に母親を亡くし、人間社会で教育を受けた後、ジャングルの王となる。賢く、優しく、勇敢な性格。

セレスティーヌ

ババールの妻であり、王妃。聡明で、ババールを支え、王国の発展に貢献する。

ポンポン

ババールとセレスティーヌの子供の一人。活発で好奇心旺盛な性格。

ラモン

ババールとセレスティーヌの子供の一人。

フロラ

ババールとセレスティーヌの子供の一人。

アレクサンダー

ババールとセレスティーヌの子供の一人。

コルドゥリア

ババールの叔母。

ハンナ

ババールがパリで出会った親切な老婦人。ババールに教育を与えた恩人。

ゼファー

ババールの子供。

作品展開と影響

ババールの物語は、絵本シリーズとして現在も続いており、世界中で翻訳され、子供たちの成長に寄り添ってきました。絵本以外にも、テレビアニメシリーズ(『The Adventures of Babar』、『Babar and the Adventures of Badou』など)や、実写とアニメーションを組み合わせた劇場版映画なども制作されています。

ババールとその家族の物語は、教育、家族愛、友情、そして文明と自然の共存といった普遍的なテーマを扱っており、子供たちに大切な価値観を伝える役割を果たしています。また、ババールが纏う洗練されたライフスタイルや、彼が住む象の国の発展は、子供たちの夢や想像力を掻き立てます。

ババールは、そのキャラクターグッズも非常に人気があります。ぬいぐるみ、衣類、食器、文房具など、多岐にわたる商品が展開されており、子供から大人まで、幅広い層に愛されています。これらの商品は、ババールの持つ上品でクラシックなイメージを反映しており、デザイン性の高さも魅力です。

フランス文化の象徴の一つとしても、ババールは認識されています。その物語に登場するパリの街並みや、ババール一家の優雅な暮らしぶりは、フランスの洗練されたイメージと結びついています。

まとめ

ババールは、単なる子供向けの絵本のキャラクターとしてではなく、知恵、優しさ、そして洗練されたライフスタイルを象徴する存在として、長きにわたり世界中の人々に愛され続けています。ジャン・デ・ブリュノフ親子によって創造されたこの魅力的な象の物語は、これからも世代を超えて語り継がれていくことでしょう。その普遍的なテーマと、芸術性の高いイラストレーションは、子供たちの想像力を育み、大人たちには懐かしさと温かい感動を与え続けます。

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